haruyuki's diary

高等遊民またはニート。新卒コンサル10年目でうつ発症し退職

お客様は神様?宗教の話はしていない。

「顧客第一」という言葉がある。自分たちの利益ではなく、まずは顧客に尽くせ、ということだ。

自分のように自社の事業ではなく、クライアント企業の事業を助けるコンサルタントとしては、当たり前すぎるほど当たり前の言葉だ。しかし、よくこの「顧客のために」という言葉で足並みが揃わないことはよくある。

「うちのせいではないけど、客の業務に支障が出るので、優先して対応してほしい」
「客に説明をつける必要があるので、バグの修正は置いといてこっちの資料作成を優先して進めて欲しい」
などなど

イケてない案件の現場は、こういう言葉がよく飛び交う。
クライアント企業は、自社の社員の1年分の給料をまかなえる金額をコンサルタント1人の二ヶ月分のフィーに払ってる、ということはザラだ。それなのに、こんな言葉を聞いたらがっかりするだろうなと正直思うことはある。

こんなに高い金を払っているのは、自分の会社では(少なくとも現在は)絶対できない価値があるからである。
それはキーワードとしては、ITだったり、会計知識だったり、教育とか採用のノウハウだったりするかもしれない。
しかし、その知識やノウハウを与えるだけがコンサルタントの仕事かというと、そうではないと思う。
知識やノウハウはコンサルタント個々で得意分野が違うので、それを与えることが仕事だとすると、必ず衝突が起きる。チームとして良い仕事が出来ない。

だから、問いを変える必要があると思っている。それは「顧客とどういう関係でいたいのか」ということである。

友人なのか、恋人なのか、敵なのか、教師なのか、教師だとして個別指導の家庭教師なのか、大教室の予備校の講師なのか、または盲人ランナーのマラソン伴走者なのか、のび太ドラえもんなのか。
お客様は神様なのか。そういう、宗教の話はしていない(この本来の意味は置いとこう)。
「ビジネスパートナー」という曖昧なのはナシである。

この「関係」について、合意がとれてないからやりがいがなくて社員も辞めていくし、会計とかITとかいった一過性の解決策しか提示できない◯◯屋になって営業の効率が上がらない。

そういう会社の経営的なのは置いといて、コンサルタントとして食っていく以上は個人業として凄く重要なテーマだなということに気づいた。

今の現場のダメさ加減にため息をつきつつ、個人としては良いテーマを見つけられたと思った。