haruyuki's diary

高等遊民またはニート。新卒コンサル10年目でうつ発症し退職

当たり前を当たり前にやるのは当たり前だけど、簡単ではない

「そんなの当たり前だろ」
という言葉はよく職場で耳にする。

例えば、どんなに緊急の改変でも検証環境で一度テストしてから本番環境にリリースするとか、会議するなら会議室を予約するとか。

本当のど新人を抜かせば、誰でもできることだし、やらない理由を見つける方が難しいこと。

でも、これらは100%守られないし、そのせいで時間をロスしたりやり直しになったりと実害もでている。
これはそれをすっ飛ばした個人のせいなのかというと、そうでは無い。これは絶対にチームのせいだと思う。
当たり前のことを当たり前にできないのは、その当たり前の作業を実際にやらない上司が阻害していることはよくある。

怒っている客に即応するためにメンバーにプレッシャーをかけて直ぐにやるように指示する。
メンバーは焦って手順を飛ばしてしまう。
緊急の対応を任されるのは、経験豊富な人だから手順を飛ばしてもほとんどミスなんてしない。そういう熟練者がショートカットばかりしてると、未経験者まで「別にやらなくて良いんだ」とやらなくなる。

これが、「当たり前を当たり前にできない」チームのできあがる一つの過程だと思った。

「当たり前のことを当たり前にやる」のは実は結構大変なことで、頑なに守ろうとすると煙たがられもする。
しかし、ある閾値を超えると非常に信頼をもってもらえるようになり、ある程度の裁量をもたせた仕事を任せてもらえるようになる。
自分はこれにはまったタイプなので、頑固なのも捨てたもんじゃ無いと思った。

そういう役得がなかったとしても、間違ったやり方で何千回何万回繰り返しても全く実力はつかない。
一回一回の差は小さくても、半年や一年でだいぶ差がつく。「華のある」仕事を求めても間違った地味な仕事で信頼を得なければ真っ当な仕事はいつまでも任せてもらえない。

これこそ、「当たり前」なんだけど、案外わからないものだ。